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2000/Feb/17 (Thu)

かなり間があいてしまいました

というわけで、なんだかとっても間が空いてしまいました。 特になにか変わったことがあったわけでは無いんですが、何となく書く気が起きなかったんです。

さて、中断している間に、我々のやってる分野の物理の業界の人間にとってわりと大きなニュースが 2月10日に世界的に報道されました。 日本だと、朝日、読売、毎日の三大新聞の他に、共同通信社系でも報道されてます。

今のところ、自分が興味を持っている物理のなかで、クォーク・グルーオン・プラズマ (Quark Gluon Plasma 略して QGP) の探索というものがあります。 理論的にはあると信じられているけど、観測による QGP の確認はされていないというものです。 自分のみに関して言うと、大学院時代、それに関することをやっている研究室にいたのがきっかけで、そのことに関する物理を続けているわけです。 で、その時に参加した実験は、ヨーロッパにある CERN という研究所でのものなんだけど、その CERN で 2000/2/10 に、報道陣を集めての報告がありました。

いろいろな実験グループに依る測定を総合的に判断した結果、我々は CERN に置ける鉛原子核ビームと鉛(もしくは金)の原子核の衝突実験によって、QGPが出来たと考える。
というもので、「Discovery」ではなくて、状況証拠による「Evidence」と少し弱い調子です。

今やってることは、この CERN で参加してた実験に関するの仕事(論文書き)もあるんですが、メインの仕事は、ここアメリカの Brookhaven 国立研究所での RHIC をつかった実験です。 RHIC というのは、CERNでの実験で使ってた加速器よりも、より高いエネルギーまで原子核を加速してやることができます。 今までは、加速器、実験装置共に準備段階で、今年の春に RHIC は運転を開始します。 そして、「RHIC こそ QGP 発見のニュースをつくる 本命である」と関係している人たちは考えてたんだけど、ここに来て 「CERN で QGP を確認」のニュース。 これに対する反応は、「政治的な意図でしたのに違いない」という人や、「RHIC で確認しないとだめだから、それほどたいしたことない」という人までいろいろ。

自分としては政治的だろうな〜と思う一方、自分が関連したことがニュースになるのはやっぱりうれしいので、多少複雑な感じです。

関連リンク

毎日新聞
(この毎日新聞でコメントしてる東大の人を自分は知らん。この業界(QGP関係)の人じゃないな。)
The New York Times
Los Angels Times
特別セミナーの RealMedia での記録
自分の web ページから(笑)。CERN での NA44実験


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